toushi-typoo’s blog

投資周辺のブログ。日々のニュースや投資に関することをメモ。台風の日に開設。

0907 日産 車載用バッテリー事業を売却【ニュース】

日産は8月8日、車載用バッテリー事業であるオートモーティブエナジーサプライ(神奈川県座間市)の株式の51%を中国の投資ファンドに売却すると発表している。この判断についても西川CEOは、「バッテリーの容量は今後、(別の技術が確立するまでは)どのメーカーもほぼ同じになるため、バッテリーで競争力を出す時代は終わるだろう。だからバッテリーの製造そのものはパートナーと組んでやればいい。それよりも今、重要なのは、制御やソフトの技術力を高めて、どう自社の特徴を出すか。新型リーフでもその部分の開発の陣容を厚くしたし、今後もさらに厚くしていく」と語った。

 ーーー日経ビジネスオンラインより。

 

 

 

バッテリーは技術競争が一定レベルを超えると、今後コモディティ化していくと思われる。液晶と同じ道をたどる気がする。

 

液晶は液晶テレビを皮切りに大量のニーズがあり、高精細を各社で競ったが、画像の綺麗さが一度サチレートしたところで価格競争が勃発。液晶は設備産業となり投資のチキンレースが発生。そこへ台湾、韓国、中国が競争に参戦。当時まだ人件費の安い各国に勝てず、電機メーカー各社は次々に撤退。最終的にシャープとジャパンプラズマディスプレイの2社が残ったが、両社ともに苦すぎる顛末を辿った。

 

バッテリーも似た軌跡をたどるのではないだろうか。答え合わせは10年後に。

 

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ちょうどシャープが亀山工場で液晶を作り、飛ぶ鳥を落とす勢いであったころ、「選択と集中」という言葉が流行った。シャープの歴史は、この「選択と集中」戦略の光と陰を教えてくれる。

 

選択がそのときの環境に合っていれば大きな利益が得られるが、しかし環境は変わるもの。環境が変わった時に、かつて選択しリソースを集中した事業がまだベストかどうかはわからない。むしろリソースを集中させているだけに、外したときのダメージも大きい。方向転換をしようにも、既に投下した設備資本が重すぎて舵を切り替えれない。

 

選択と集中」戦略は、当たれば利益でかいが、外したときにもダメージがでかい、ハイリスク・ハイリターン戦略だったことがわかる。

 

今ならこうして冷静に指摘もできるけれど、ブラウン管から液晶に切り替わった当時は、技術革新の熱狂に巻かれていたせいか、全然気が付けなかった。たくさん売れているのだから、利益があって当然だと、外から見て無邪気に思っていた。携帯電話。ノートパソコン。時代の寵児のような商品には必ず高精細な液晶が搭載されていた。

 

儲かっていないなど、疑いもしなかった。けれど大衆普及するということは、利益をすり潰していくこととイコールなのかも知れない。

 

 

 

 

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